ザ・ホワイトタイガー
インドのカーストの中を鶏の籠と捉えて、その階級社会から脱出し成り上がる主人公を描いた映画です
ザ・ホワイトタイガーというのは一世一代しか生まれないという頭一つ飛び抜けたホワイトタイガーのような人間が自分だという意味です
家族、金、仕事で繋がれた鶏の籠から出るためにずる賢くもカーストの底辺で生まれ育った彼がどう生きていくのか?というのが見所です
映画感想
比較として
家族や結婚という鎖に縛られている兄⇄縛られない主人公の弟という構図や
車のドライバーとして生きる最下層の人々⇄車を所有し乗る最上層の人々の描き方
アメリカから帰った人⇄インドにい続ける人の習慣
富裕層と貧困層の生活の違いなどが浮き彫りになっていく構図がわかりやすくさすがでした
パラサイト半地下家族を思い出します
また家族という存在がとても大きく、自分だけ貧困から抜け出したと思っていても家族から仕送りをせがまれたり、仕送りを求める家族も最近神様の調子が悪いからお金送ってくれと日本人にしたら全く意味のわからない論理で仕送りをせがまれるというのが泣けてきました
最終的にお前と結婚させるとか、息子をそっち(会社の寮)に送ったから食わせてやれとか日本だったらありえないことを言われてキレてしまう主人公が可哀想すぎました
あと金持ちと使用人の距離がアナログなのもびっくりしました
使用人が金持ちの足を洗っていたり、マッサージしたりなどは日常的にやってたり
貧乏人は思考が誰かに仕えるのがあたりまえということになっていて、それは宗教の影響なのかもしれないな、、、と思いました
インドの神の多さは社長の多さくらいいると思います
映画の中に出てきた、「裕福なら善良でいられる」というのはまさにそのとおりだし、田舎の人はインターネットすら知らないというあそこまで教育格差があるなら貧困から抜け出すのはほとんどありえない状態だろうと思いました
ただただ優しくいて親を敬ったり、家族を大切にしたらもう一生自由のない暮らしをするしかなく、
どこかで善良でいすぎず、家族と別れて新しい道を探さなければならないんですよね
最終的に主人公は会社を起業するんですが、それも自分の得意なことを組み合わせたことで目の付け所もさすがでした
あと最後インド映画なので色々人がぞろぞろ出てきて踊りそうだな、、、と思ったんですが踊らなくてよかったです
さすがネットフリックス映画