ハッピーオールドイヤー 予告編
ミニマリストになりたい人、興味がある人へおすすめな映画でした
主人公は塩顔も塩顔、THEミニマリストな出で立ちです
仕事はプロダクトデザインでスウェーデンに留学しており、ミニマルなスタイルを学んだのち、タイに帰国します
タイに帰国した際に実家をデザイン事務所に改造することになり、実家にある様々なモノを捨てていくことになり、掃除を始めます
モノを捨てたがらない母親を説得したり、モノの思い出などに耽るうちにモノの周りに存在する感情が蘇ってきます
この感情にフォーカスを当てたとても良い映画でした
考えたこと
モノを整理する=過去を振り返って整理するということです
シンプルにいらないモノは捨てる、と割り切れたらいいですが、
感情が入ってくるものなのでそうもいきません
要らないモノなのに、全く関係のないところから持ってきた要る理由で埋め尽くしてしまう場合があるからです
元彼のモノや、友達からプレゼントでもらったモノは特にそうです
そして、家族のように同じ家で複数人が暮らす場合は余計にその感情が絡み合います
今回の映画では母親が過去に執着し、捨てたがらない人でした
理由もめちゃくちゃな理由です
それをどう主人公が突破していったかというところがこの映画の一番の見所でした
主人公が昔付き合った元彼に、元彼のモノを持って謝りに行くと、
本当は謝って欲しくなかった
その謝罪を受け入れなかったらこちらが罪悪感を抱えてしまう
だから受け入れざるを得ない
そして謝った側は罪悪感から解放される
だから謝らずにそのまま罪悪感を持っていけ、それが相手のためなんだと言ったシーンがあり、
主人公は戸惑ってしまいます
しかしその罪悪感という重要なことに気づき、
主人公は明らかに不要なモノを捨てることを拒否していた母親に対して、
違った態度で接することができるようになります
非情に見えるが、大局で見ると良い方向に向かうという選択肢です
母親が過去に執着している姿は見たくない
だから憎まれてもやる、という覚悟が出来たのはいる要らないではなく、人の中に存在する罪悪感に気付けたからだと思います
いい人間でいること、親に従うことがいい人生になるのか?
というのは誰が何に対する罪悪感を抱えているのか?そして誰が罪悪感を抱えないで済むのかということを見れば
うまく決断できる気がします
母親は詰まるところ自分の過去に対して執着と罪悪感を感じており、それをモノのせいにしているという状態でした
そして主人公は母親の代わりにモノが背負っている罪悪感を請け負ったということです
そしてそれを片付けてあげるという
そういう感情の動きをきれいに描いた映画でとても傑作でした
そして兄がいい奴すぎる、、、
Netflixにあるのでぜひ観てみてください