youtubeで流れてきたのでシェア
https://www.youtube.com/watch?v=hGOQEEgWELU
ついついずっと見てしまってた
最後のシーンですごい感動したので是非見て欲しいです
内容はオリエンタルラジオの中田敦彦がジブリのプロデューサー鈴木敏夫に弟子入りして
一緒にジブリの新作映画”風立ちぬ”のキャッチコピーを作っていくという番組で
中身が良かったのはもちろん
構成からシーンの繋ぎ方から、音楽まで内容もプロフェッショナルでTV番組としての質もめちゃめちゃ高い番組でした
あの中田さんが発想しているシーンは
本当に共感できた
ああやって何十個も案を出して、何百個の単語を繋げていく作業
同じ文字でも漢字か、平仮名かでリズムが全然違ったり
見せる場所によって文字の量だってコントロールするのがデザイン
一番心に残ったのはキャッチコピーでも、ジブリの絵でもなく
”人を信じる”っていうところ
単純な言葉ですが笑
いうのは簡単だけど行動で示すのがとても難しい言葉
最近、自分も新人教育など後輩の成長サポートを任されていてどうしたらうまく成長サポートが出来るか考えていて
これが”ヒトを育てること”、”モノを創り出すこと”の本質なのかもしれないと感じた部分がありました
それは中田さんが最後、公開前の大事な煽りのキャッチコピーを創るシーン
ジブリの映画のキャッチを作るという自らが置かれた状況を客観的に見ながら
「もし、自分がこの大事な仕事を振る側だったら、どうするだろうって考えたんですよね。
自分だったら素人の人間にこんな大きい仕事を任せられない、だからこの(キャッチコピーの)答えは鈴木さん(仕事を任せた側)が持っていると思うんですよ。
だから僕は鈴木さんの期待しているキャッチを掘り当てたい」
と言っていて
結局中田さんが最後提出したキャッチはこれまで一緒に話し合った中で鈴木さんの口から出たフレーズを入れたものだったんですけど
鈴木さんが持っていたキャッチコピーの答えは
中田さんから発案されたものをブラッシュアップしたものだった
で中田さんが
「これ、僕の案を元にしたものですよね」
って言って
「なんでなんですか? 僕は鈴木さんは保険として、もし自分の出した案がダメだった時の場合に自分の案を一個持っておくと思っていた」
って訊いたら鈴木さんが
「それはしちゃいけない、誰しも必ず一つは胸を打つ言葉を持っている、僕がすると決めていたのは君の案を最後に技術でブラッシュアップすることだけだ」
って答えて、人を信じるってこういうことだなと実感しました
君の案はダメだから不採用っていうことをしたらその人の可能性を失わせてしまうかもしれない
これはデザイナーにも言えることで
例えば新人にバナーデザインの仕事を振ったとして
もし、そこまで完成度の高くないものが出来た場合、
その新人の責任ではなく、仕事を振り方が下手だった自分の責任なんだなと思うようになれる気がします
振り返ると自分は保険を掛けてばかりの人生でした
一般的な学生と比べたら割と過酷な家庭の事情と学生時代を送ってきて、
とてもじゃないけど人生ミスれないという思いがありました
保険を掛けながら好きなことをやるっていう器用な生き方だったかもしれないけど、
その分全部自分で完結しなければ気が済まなくて先生、親も含めて人に一切期待しなかった
そうしていると人に任せるのが怖くなってきて
例えば受験は自分が全責任を負うから先生の授業を受けるのすら怖くて時間の無駄に感じたり
部活も個人成績を作ることに夢中だったり
学費を稼ぐのだって両親に任せるのが嫌で家を出て自分で稼いでいたり
人生で大事なものはなんでも自分でやらなきゃ気が済まなかった
高校を出た後も
本当ならアニメ業界に進みたかったけど、アニメ業界を見たら自分の能力的に無理だったので
結局就職が強いであろう大学を受験→進学という保険を掛けながら絵を描く練習をしていたり
就職というタイミングになっても結局アニメ業界は経済的に恵まれていない産業だったので一旦諦めて
保険を掛けてデザイン、Webの知識を(毛が生えた程度)身に付けていたのを使って給料のいいIT企業に入ることが出来た
結果として体力と、自分で全てやることが出来る処理能力もあったからここまで来れたけど
これを見て、これから先社会に出て、そういう個人プレーだけじゃなくチームプレーも出来る人間に
自分が責任を持ちつつ、人に任せることの出来る人間に変化していかなければいけないと思えた
”人を信じる”って言葉にするのは簡単だけど行動を伴うのは本当に難しい事
自分に足りていないもの
これまでは上しか見ていなくて後輩なんて心底どうでもよかったし、周りがなにをしてようが無関心だし無駄だった
自分の過去を振り変えるとそう思う
僕なら新人にトレーニングさせるデザインを用意しておいて答えも用意しておくはず
答えを用意しない勇気はなかった
でももう社会に出たら先生と生徒じゃないんだよな
生徒ではなく一人の人間として扱う
教えるっていうのがとても烏滸がましい
人のサポートをするっていう行為は
自分にとって新鮮で本当に色々考えさせられる
ストイックに生きるのはこれからも変わらないけど
自分が大きな作品を創る中で人と何かを創るということ、何かを頼るシーンは必ずあるから
”人を信じること”はこれから生きる上で必要なもの
それに才能は必要ないと思う
多分人を信じることの出来る自分って自分自身を信じていると思うし
思いがけない視点でモノを発想できている気がして
きっと楽しい筈
そんな感情が生まれた映像でした
p.s
音楽提供の曲もよかった
https://www.youtube.com/watch?v=XgBZYyzWZLk
おわり