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【映画感想】氷河期の資本主義 SF スノーピアサーを観ました

スノーピアサー

久しぶりに映画感想

スノーピアサー

Netflixで観た映画が恐ろしく完成度が高く、面白かったので残します

歴代の三本の指に入るくらい。

監督は母なる証明、アカデミー賞のパラサイト 半地下の家族のポン・ジュノ。

概要

氷河期が再び到来した近未来。

生き残りをかけて乗ったのは火星行きの宇宙船、ではなく凍りつかないように氷を壊しながら世界を回り続ける特別列車だった。

世界の運輸王が作り上げた特別列車の中ではノアの方舟のように地球の生態系、食糧の供給システム、そして水の供給システムを列車の中に完備していてそれらを載せる無限のエンジンもあった。

そして氷河期に入り凍死を免れようとした人間も乗車していたが、その人間の経済力によって車両の待遇も違っていた。

つまりカイジのような世界でカイジの地下労働は一番後ろの車両、金持ちたちは前の方の車両、そしてエンジンを支配する社長は一番前の車両という具合で世界の資本主義がそのまま凝縮されたような列車だった。

最後尾の人間たちは日々炭鉱のような生活を送り、前方車両の富裕層は毎日サウナやドラッグパーティの日々を送る。

そして一番最下層、つまり最後尾に住む主人公たちは理不尽なあまりの待遇に耐えかねて先頭車両を目指して革命を起こす。


感想

資本主義とは

これはつまり、今の世界を列車に凝縮したストーリーであり、今の資本主義にまみれた世界を批判したメッセージでもある。

氷河期になってもなお人々は争い、階級を作る。

資本主義とは何か、人類とは何か、そしてなぜ資本主義があるのか。

それは究極のところ、地球の資源が有限であるからだと思っている。

資源が少ないから人は争い、人を裁き、階級を作り上げる。

氷河期が到来した時代はつまり資源が枯渇した時代の事だ

そして民主政治がなくなり、経済が政治を超えている。

つまり国が無くなっている。

これから経済が政治を超える時代が来ることはほぼ確定だと思う

そんな時代において民主政治はできるのだろうかと思った

そして階級に分かれてもそれぞれの悩み、葛藤がある

リーダーは多少の犠牲を伴っても、人類という種を残すという目的。

最下層は多少の犠牲を伴っても、この世界のあり方を変えないといけないという目的。

そう考えてみると一番政治や世界に興味を持っていないのはそこそこ幸せに生きている中間層なんじゃないかと思った

(中間層と中間管理職は別として)


効果的に使われるモチーフたち

制作側から観てみるといろんなモチーフが効果的に使われていて面白かったです

・タバコのモチーフ

時代を表すのに使われていた。ex)もうタバコが無くなって17年など

・マッチと火のモチーフ

火はタバコをつける目的として最初はあったが、だんだんと暗闇の中で明かりをつける火種としての目的、最終的には爆弾を着火する目的へと変わっていった大事なモチーフ

・ドラッグのモチーフ

化学物質がドラッグとなっていた列車内。それをハイになる目的、洗脳の目的、爆薬としての目的などどんどん役割を変えていた。

・氷のモチーフ

氷の環境を使うことで、氷は刑罰としての役割、飲み水の役割、窓が割れて危険を表す役割など

・列車のモチーフ

これは資本主義の階級を表し、その車両ごとの壁はそれぞれの階級が他の階級を観ないようにする為の壁を表す。


まとめ

シーンも俳優陣も豪華でした

最後のシーン、主人公どうなることかとドキドキでした

自分ならどうするだろうとずっと考えていました

最後のラスボスには見覚えあると思ったらトゥルーマンショーの人みたいですね

連続ドラマもあるみたいなので興味ある人はそちらもオススメです