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『カイゼンジャーニー』市谷聡啓、新井剛著 について考えたこと

カイゼンジャーニー

カイゼンジャーニーという本がありその内容について考えたことがあったので書き残します。

カイゼンジャーニーとはなんの旅かというとwebサービスの開発手法でウォーターフォールからアジャイルへの旅みたいな本です

市谷聡啓さん、新井剛さん著

バックオフィスの人間でも応用できるような手法でVAL研究所などでは全ての部署がアジャイル手法を使っているようです

細かい要約など詳細は割愛します。

個人的には素晴らしい良書だなと思ったんですが

一つ気になった部分があって読みおわった後、少し考えてました

モブプログラミングへの抵抗があること

中にモブプログラミングという言葉があって自分の会社はIT系なのでそこら中でエンジニアがやっているのですが、

最近浸透しはじめたようで、巻き込んだ側のエンジニアに話を聞いたら

「結構参加したくない反対派も多かった」とのことでした

なんで参加したくないのかという理由については、自分がチームで一番スキルがあって一人でやったほうが効率がいいからとか、他人にコードを見せ指摘されるのが恥ずかしいとか

色々あると思います

人を巻き込むということについて

こういうあまりチームで何かをするってことに意欲的じゃない人へどうアプローチするのがいいか、人を巻き込むのはどうしたらいいいかということに関して

カイゼンジャーニーの著者も触れていて

興味があるアーリーアダプター、もしくは会社に危機感を覚えているやつだけを巻き込み、興味ない人、反対派は基本無視する

興味ない人もみんながやり始めたらやろうかなとなるという

なかなかネガティブな感じの話をしていました

そしてその本当にアジャイル開発への興味がある人はどんな人かというと

筆者の経験則として、奉仕の精神を持っている人が多かったとのこと

その奉仕の精神を持っている人はキャリアアンカーという

仕事をする上でこれだけは譲れないというような価値観や欲求を測る本で可視化できたと

マサチューセッツ工科大学の組織心理学者であるエドガー・シャイン博士が提唱したキャリア理論を元に説明していました

この価値観とは8つに分けられ、

・管理能力(Managerial competence)

・技術的・機能的能力(Technical/functional competence)

・安全性(Security/stability)

・創造性(Entrepreneurial creativity)

・自律と独立(Autonomy/independence)

・奉仕・社会献身(Service/dedication to a cause)

・純粋な挑戦(Pure challenge)

・ワーク・ライフバランス(Lifestyle)

のことなんですが、これは職能や職業選択の際に求められる価値観であって

就業中に現れる価値観ではないんじゃないかと思っています

というかそもそもマズローの欲求段階説とあまり変わらないなと思ってます

安全性や技術能力がなければ奉仕や社会献身の心は生まれにくいんじゃないかと

奉仕、社会献身がピラミッドの一番上にあって、マズローでいう自己超越の部分に当たると思うのです

でこれが就業中に現れる価値観でないなら

なにを基準に巻き込んでいけばいいかというと

もっとプリミティブな価値観で

・早く家に帰りたい

・完璧に終わらせたい

・楽しく仕事したい

などの分類になるんじゃないかと思います

仕事中に四六時中奉仕の精神!などと考えている人は少ないもので

そもそも自分の価値観に気づいていないほどそんなに考えていないから

キャリアアンカーという本が存在し、長年売れているということでもあります

なので、人の上に立つの立場になったら部下に対して

キャリアアンカーの価値観より

もっと原始的な価値観を大事にしたいなぁと思ったし

その方が巻き込む人を見極めるということはやりやすいのではないかと思いました

終わり