#blender2.9 #Aftereffects #3DCG

『自分が欲しいものだけ創る!』野崎亙 スープストックのマーケティング論

Design

『自分が欲しいものだけ創る!』とは

スープストックのマーケティングのhow toが学べる本です

今日のマーケティング、ビジネス本は論理的思考や、定量的な根拠がとても重要ですが、

この本は市場調査もいらない、割引や広告もいらない、顧客より自分が基点のマーケティングを提唱しています

端的に言うとマスマーケティングよりは

自分がこれやりたい!という感情を大事にするという

ことです

とてもクリエイティブでデザイナーに近いこと

キーワードはN=1で

野崎さんの言葉を引用すると

「分析」ならぬ「直感」

「理屈」ならぬ「感性」

「ロジック」ならぬ「思いつき」

「自然科学」ならぬ「自然哲学」

すごく右脳的ですね

左利きの時代が来たかと思いつつ笑

面白いなと思ったことを書き綴っていきます

マーケティングのゴールとは?

そもそもマーケティングのゴールとは?

それは”自然に売れる状態”であるということです by野崎さん

マーケティングのゴールって考えたことがなかったので灯台下暗しでした

スープストックは一人に刺さるセンスを大事にする

マスに需要のあるビジネスを考えるのではなく

一人に刺さるセンスかどうかを大事にする

それを野崎さんはN=1(サンプル数1)と表現しています

センス→実業(ビジネスモデル)→本質(社会的意義など)

と言う順番です

なぜこれを大事にするかというと、二つ

・自分が生活者として本当に必要としているか?考えることができる

・市場にない価値を見つけることができるから

です

社会が求めているといってビジネスを考えても

社会というふわっとした対象がわかりにくく

結局誰も欲しがらないようなものになってしまいます

また、逆に生活者が知覚し得ないような解像度の価値を

見つけてしまうと言うこともあり得ます

作ってみて市場がないということになりかねないので

価値の解像度を的確に捉えるという点においても

自分基点というものは有効です

売れるかどうかではなく

欲しいかどうか

と言う視点が重要だと言うことです

例えば

アップルがiphoneを作った時

こんなに高いスマホは売れるわけではないと言ったマイクロソフトの視点は

”売れるかどうか”でしたが

アップルのスティーブ・ジョブズは直感的に”欲しいから創る”と思ったはずです

ペルソナにも振り回されるな

ペルソナも1000人の平均値を1人に集約したというイメージがあり

生活者としての視点が抜けやすいと言っています

確かにユーザーインタビューしても、

分析によっては

結構曖昧な、知り合いにこんな人居ないよなぁと言うような

ペルソナになったりすることもあります

一人にした方が具体的な人物を思い浮かべやすいし

その人がもつ欠点、シーンなども思いうかべやすいと感じます

実際にシーンを思い浮かべたところから

スープストックトーキョーが生まれたと言っていて

生き生きとそのペルソナが動いていないと

何が欲しいか、どんなことをしたいか

と言うことが見えてこないと思います

デザイナーの仕事とは?

デザイナーの仕事とは、自分のアウトプットがなぜこうなったのか

徹底的に考えることだと

漠然と覚えた感覚の根底には何か根拠がある

その根拠(必然性)まで考えると

強固なビジネスモデルが出来るということでした

ブランドは人である

ブランドは人であり、ブランドと人との心理的な関係性が

ブランドを作り上げていると言っています

例えば、フェラーリならユーザーと宗教的関係な関係を作っているし

ダイソーなら価格が安いという値段で関係を作っている

などなど

切り分けているとブランドと人の色々な関係があり、

そのブランドを金や、質など目に見える即物的な関係ではなく、

なんとなく好きになっちゃうな〜という情緒的な関係に

して行くと強いブランドが出来ると言っています

そして情緒的な関係にするには

”共感”がとても大事だと言っています

そしてその共感的関係をユーザーと結ぶには

コスパで勝負するのではなく

自分のブランドの特徴をしっかり見極めて

”文脈”を大事にするということです

まとめ

色々書いてありましたが

これからのビジネスはコスパより共感

つまり文脈を大事にするということでした

文脈だとわかりにくいので

いかに”恋に落ちる”シチュエーション、ストーリーを用意できるか

いかにユーザーを口説けるか

いかにトキメかせることが出来るか

というところにかかってくるのかなと思います

なので冒頭の割引をしない、広告もしないと言うことになるんでしょうか

そのプロダクトやサービスの価値を大事にして

一人を口説けたらそれは他の人も好きになるプロダクト、サービスになってるよね

と言うことが書いてある本でした

面白かったです

ぜひ新規事業の企画者や

デザイナー志望の人に読んで欲しい本です

スープストックトーキョー行かなきゃなと思わせる本でした

(行ってないんかい)